第6話 ナイフで抉られる思い
2度目の呼吸困難を起こしてから、1週間。
あの呼吸器を外した水曜日の医師の回診が終った後
私が必死に母に声をかけて体を動かしていると
それを見てか、いつもは回診後に病室へは来ないのに
わざわざ戻って来て、こう言ってきました。
医師;「残念ですけど、お母さんはこれ以上回復しないですよ」
私;「それはデーター的なことですか」
医師;「そうです」
人が必死な思いでおこなっているときに
無駄な努力をしていると言わんばかりの心無い言葉で
心をナイフで抉られた気分でした。
意識が戻っていたお母さんを誰がこんな状態にしたんだよー!!ヽ(`Д´)ノ
怒鳴ってやりたかった気持ちと
その医師の前では泣くのもグッとこらえて
昼に兄が交代に来てくれた後、病院を出て大泣きしました。
こんなにも涙が出るのかって思うほど、大泣きました(T0T)
悔しくって、やるせなくって(>_<)
これ以上回復しないなんて。。。
母は生きているから、戻るはずだ!
病院へ戻り、母をさらに必死に動かしすぎたら
夜に発熱してしまった。
お母さん、ごめん(--;
でもその翌朝、母がはじめて顔をぐしゃっとさせて泣き顔になったのです。
あー母も悔しい気持ちだったんだ。
母は生きている。
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